導入事例 Takeru Core DC

最新の計算サーバーシステムで
幹細胞の創薬応用と再生医療応用を推進する

国立大学 付属研究所 様

ご研究

幹細胞の創薬応用を拡大し、再生医療応用を推進する国立大学 付属研究所では、大規模な医学・生物学的データ解析を行うバイオインフォマティクスに欠かせない重要な基盤として、高速かつ大容量なサーバーシステムを整備しています。近年、ゲノムシーケンスの低コスト化に伴うデータ量の指数関数的増加、単一細胞発現解析や時空間発現解析などの生物学的実験の技術革新、機械学習の生物学・医学データへの応用が加速化しており、革新の進むコンピューター技術を取り入れた高性能なサーバーシステムが、先端的研究を担う当研究所において必須の設備となっています。

課題

既存サーバーシステムの全面更新にあたり、運用管理者および利用者によるハードウェア・ソフトウェアの解析環境構築やセキュリティ対策向け更新作業等の負担を抑えつつ、従来システム以上のパフォーマンスを出す必要がありました。よって、最新のコンピューター技術に対応した高速かつ高性能なストレージや計算機などを一体的に導入するとともに、よりユーザーフレンドリーな運用を可能とする柔軟なシステムを実現することが課題となりました。

課題を解決した方法

(画像はイメージです)

当研究所は、ナベ インターナショナルのTakeru Core DCを土台とした複合システムを導入しました。本システムは、個人情報を含むデータ取り扱いのため公共のネットワークから隔離した閉鎖系システムと、その他のデータを取り扱う開放系システムで構成されています。

 開放系システムには500個以上のCPUコア、複数のデータセンター向けGPU、テラバイト級のメモリ空間、800TB以上の高速ストレージと、大規模計算に耐え得る仕様構成を装備しました。さらに、50個以上のバイオインフォマティクス解析ソフトウェアが構築され、研究におけるトライアル&エラーを可能とする環境を実現しています。閉鎖系システムにも計算ノード他を備えたうえ、ネットワーク閉鎖環境下でも最新のソフトウェアを仕様できるようローカルレポジトリサーバーを設定しました。その他、計算負荷分散、Linux環境モジュール、コンテナ型仮想化、セキュリティやログ管理など、システム管理に必要な多種多様な初期設定が導入時点で完了しており、本格運用に向けて整備されています。

今後の展望

当研究所はまず、ユーザー研究者によるテスト利用と本格利用に向けての講習会を実施しました。今後は、柔軟な運用を実現するためのシステム管理者向けサービス環境を構築し、ナベ インターナショナルによる支援を活用しながら、ユーザー使用アプリケーションを中心とした最新解析環境の実現・維持を目指します。